ゲームやろうぜ!ドットコム
ゲームやろうぜ!とは ゲームやろうぜ! DIGITAL MEISTER ゲームやろうぜ!2006 過去の記事
 
 
 
ゲームやろうぜ!過去の記事 > 週刊やろうぜ!バックナンバー【第4回 05/11/22号】
 

ソニー・コンピュータエンタテインメント 第2制作部 小谷浩之

1995年から1999年にかけて行われたクリエイターオーディション「ゲームやろうぜ!」。その運営側である、プロデューサーは、クリエイター合格後の実制作においてどんな苦労と喜びを味わっていたのだろう? 当時のプロデューサー小谷浩之氏に、制作側から見た「ゲームやろうぜ!」を振り返っていただいた。

最初の「ゲームやろうぜ!」は家庭的な雰囲気でした

前回の「ゲームやろうぜ!」のプロジェクトに参加した当時はどんな状況でしたか?


第3回「ゲームやろうぜ!」応募要項

私は「ゲームやろうぜ!」のプロジェクトに途中から参加したんです。参加当時は、すでに第一期のオーディションに合格したクリエイターやチームがたくさんいて、ひとつのビルに同居している状態。学生からベテランまでいろいろな人がいて、とても家庭的な雰囲気でした。そこで僕はのちに『XI[sai]』を作るシフトの担当になったんです。当時、シフトは神奈川県の藤沢にオフィスをかまえていて、6人のスタッフがいました。全員プログラマー。学校でプログラムを覚えた人ばかりでした。

初期のシフトはどんなチームでしたか?

ものすごくたくさんのアイデアを持っているチームでした。全員プログラマーなので、とにかく手を動かしてみる、ためしに作ってみる、という感じで3〜4ヵ月くらいひたすらいろいろなゲームの試作版を作っていました。物理的な動きを応用したすごろくゲームだとか、ストーリー重視のゲームだとか、顔の表情を変えることでコミュニケーションをするゲームだとか。でも、どの作品も面白いことは面白いんだけど、売れる要素がなかなか見当たらなかった。

その企画の中から『XI[sai]』が生まれたんですか?

いや、じつはその企画のラッシュを一度止めて、クールダウンしたんです。とにかく一度手を止めて、ひと月くらいじっくりと企画を練ってもらいました。そのクールダウンのあとにあがってきた企画のひとつがサイコロを使ったゲームだったんです。

最初に『XI[sai]』の原型となる企画を見たときは、どう思いましたか?


じつはほかの「ゲームやろうぜ!」のスタッフからは内緒にしていたんです。というのも、当時はパズルゲームというだけで、時代遅れだという偏見があったんです。「いまどきパズルはないよ!」といわれるんじゃないかと思って。でも、企画を見た瞬間に、パズルを解くメソッド(手法)と、プレイヤーが上達するメソッドがわかったので、これはゲームになる、と思いましたね。サイコロの裏と表を足せば7になる、サイコロをコの字型に転がせば、必ず任意の目が出せる。そのふたつの法則がはっきりしていたので、これなら大丈夫だ、と。でも、何よりも大きかったのは企画者の杉山(雄一)くんの熱意だと思います。彼がレポート用紙半分くらいの企画書を持ってきて、熱心に説明してくれたんですよ。サイコロとはですね、こういう風に動かすとどんな数字でも出せるんですよ……」ってね。あの熱意に動かされましたね。

『XI[sai]』のキャラクターは「ゲームやろうぜ!」で公募したんです

シフト以外には、どんなチームの担当をしていたんですか?

いろいろとスタッフの組み換えをしたり、本格稼動とともに別のプロデューサーが担当したものもありますが、常時6〜7チームを見ていました。最終的に商品化まで担当したのは『激走トマランナー』や『ブラボーミュージック』のデザートプロダクション、『スカイガンナー』のピクセルアーツですね。

チームごとに仕事の仕方は違うんですか?

シフトは藤沢にオフィスがあったので、ほかのチームとは離れていたんですね。矢野周一さんがオーディションに合格して、彼のまわりでスタッフを集めて、結成されたチームがシフトでした。つまり、「ゲームやろうぜ!」の初期は、ひとりで応募した人もいれば、チームとして応募したところもあったという状態です。だから、チーム同士でお見合いをして、合流したり、プログラマーがいるけど企画者がいないチームに企画者が入ったりして、意見交換や交流しながら、いくつかにチームに絞られていったんです。

シフトは「ゲームやろうぜ!」を通じて、他の合格者とどんな交流をしていったのでしょうか?

シフトはプログラマーばかりでグラフィックデザイナーがいなかったんですよ。途中でひとりのグラフィックデザイナーが参加したんですが、キャラクターは作ったことがなかった。そこで「ゲームやろうぜ!」の中でキャラクターを公募したんです。そこで生まれたのがAQUI(アクイ)ちゃん。じつは『XI[sai]』のAQUIちゃんは「ゲームやろうぜ!」から生まれたんです。


合格者内の公募により誕生したAQUIちゃん

次回予告

「ゲームやろうぜ!」に参加して、初めてゲームを作るオーディション合格クリエイターたちは、はたしてどんな壁にぶつかったのか。次回も、小谷氏が語る「ゲームやろうぜ!」の真実をお届けします。

お楽しみに!

 

次の記事   前の記事

 

 

Copyright 2006 Sony Computer Entertainment Inc. All rights reserved.